YamaRan's: 台湾旅行の巻:3日目 台湾旅行の巻:3日目
2006年11月27日

今日・明日は完全フリー。九イ分(きゅうふん/ジウフェン)小旅行に1日、猫空お茶三昧に1日、という予定でしたが、どっちを先にしよう?と相談したところ、友人は「電車の旅が心配だ」と言う。じゃそっちを先にクリアしようということで、今日は九イ分へ行くことにしました。

あらかじめネットで調べておいた電車の時間に合わせて出発。指定席は窓口でないと買えないらしいので、ドキドキしながら行ってみる。時間や目的地などを書いたメモを出して「この切符下さい」と言ったらちゃんと買えました。ただし、台北から八堵駅までは席がありましたが、そこから目的地の瑞芳駅までは「無座」つまり立ち席。しかたがない。駅員さんに言われたとおり、地下の月台(ホーム)へ向かうと電車が来てる!え!これか?この電車?焦って、そこにいた係のあんちゃんに切符を見せつつ「這車ロ馬?(この電車?)」と聞いてみたら「下一班(次の電車)」。あぶなかったー。勢いで乗っちゃうとこだったよ(笑)。

ちゃんと便名や停車駅を確認して、予定の電車に乗る。あたりまえだ。台北中心部のゴチャゴチャした町並みがすぎると、すぐにうらびれた感じの地方っぽい景色になった。まあ実際は地方とまではいかない郊外エリアなんでしょうが、無茶な建て増しを施されたコンクリートの家に洗濯物がバサバサ干してあったり、駅前にチェーン店がちまちま並んでいたり、なんとなくいきなり地方感が高まる感じ。

八堵に着くと、私たちが座っている席を先に予約した人が乗ってきたので、立って他の人をマネしてデッキへ出る。でももう次の駅が瑞芳だ。結局立ってたのは10分くらい。楽勝楽勝。

駅に着くと小雨がぱらついていた。駅前のバス停へ行くと、おじいさんが私たちに何か言っているがサッパリ分からない。そこに「九イ分」と書かれたバスが来たので乗ってみると、運転手さん「どこまで?」私「九イ分」運転手さん「向かい側だよ」。あー、おじいさんはこれを教えてくれてたのか。ゴメン!理解できなくて


左:瑞芳駅。 中央:駅前の様子。 右:九イ分行きのバスはここで待つべし。

運転手さんの言うことは理解できたので(全然まごまごせずにコミュニケーションが成り立ったので自分でも意外だった。まあ単語レベルのやりとりだしね)、通りの向こう側のバス停で待つ。今度こそ九イ分へ行くバスに乗れた。次の関門は下りる停留所を間違わない事だけど、これも心配なかった。車内放送のたぐいはないけど、九イ分観光の入り口「旧道」停留所で下りる人は多いし、運転手さんも心得たもので「九イ分だよ」と声をかけてくれた。所要時間は25分くらいかな。

さー、観光観光。細い路地におみやげ物やさんやら食べ物屋さんがびっしり並んでる。入り口から離れるにつれ、なんとなく目新しいものを並べている店がでてくる。半透明の皮に包まれたぶよぶよしたお饅頭みたいなのが非常に気になったのですが、風邪気味の内臓にはチャレンジングすぎるので、今回は見送り。いつかまた来たら食べよう。

で、何を食べたかというと、まず焼きエリンギ。日本で売ってるものよりひと回り、あるいはそれ以上の大きさの、でかエリンギを網焼きにして、タレとスパイスをつけて売ってる。まずは丸焼きにして、すこし焼き色が付くと半分に裂いてまた焼いて、さらに半分にして焼いて、熱々のエリンギを一口大にカットして出来上がり。小雨模様で肌寒かったので、あつあつをモグモグするのにはちょうどいい。そしてもちろん美味しい。おばちゃん、そのタレとスパイス、くれ

あちこち冷やかしながら歩いて、ちょっと本道から外れてみた。細い階段を登っていくと、両脇に革製品の店や素焼きの陶像の店があった。登りきると小学校で、その手前に九イ分名物の芋圓を売る店があった。食べてみたいけど、かなり入りにくい。人の気配もない。まあメインストリートにも芋圓の店はいくらでもあるし、と逡巡していると、下から家族連れが階段を上ってきた。「あー、ここだここだ」みたいなことを言ってる。もしかして?と、あらためて見てみると…ガイドブックなどでよく紹介されているQQ芋圓という店でした。分かりにくいよ。

家族連れの後について入ってみる。入り口でお姉さんに注文すると、その場でカップによそってくれます。私が注文したのは「ミックスの温かいの」。3種類のお団子が入ったお汁粉みたいなものです。30元(約110円)。3種類というのはタロコ芋、サツマイモ、緑豆らしい。現に白・橙・緑の三色入ってます。冷たいのやお団子1種類版もあり。

いやーおいしい。甘すぎないのがいい。白玉みたいなもちもちしたお団子と、小豆やら何やら数種類のお豆がたくさんはいっていて、これだけでお腹一杯になっちゃった。

それに眺めがいいんだ。注文の品を受け取ったら、矢印に従ってすんずん奥へ。途中、ジイさんが芋の皮をむいていたり、あんちゃんが団子を丸めてたり、おばちゃんが団子をパックに詰めたり(団子だけでも売ってます)、バアさんがTVで時代劇見たりしてますが、気にしないで矢印に従ってどんどん行きます。そうすると突き当たりには眺めのいいテーブル・エリアが!オーシャン・ビューです!

左:窓際の席からはこんな眺め。
中央:本道に戻って見晴台から見上げると、左の写真を撮った窓が見えました。建物の角の、窓が開いてるところ。
右:見晴台。尼さん達も観光中。

店を出て本道へ戻る。ここから先がガイドブックや旅行会社のパンフレットに必ずと言っていいくらい写真が使われているエリア。映画「悲情城市」のロケ地です。この映画を観るまで、台湾の歴史なんか全然知らなかったよ。今も大して知らないけど。

当然ながら、景色というか町並みも映画に登場するような風情はもうあんまりないので、この映画が好きな割には特に感慨もなく。「ふーん」と思いながらぶらぶらと階段を下ります。
ここはもともと金鉱労働者のための歓楽街だったらしい。今は観光で賑わってるけど、昔はもっと景気良かったんだろうな。

左:記念撮影スポット。写ってるのは知らない人です。 中央:元・映画館、現・廃墟。 右:廃墟の向かいはレストラン。

観光エリアはこの辺りまでで、ここから坂下のバス停へ続く階段はすごく暗くて細くて、思いっきり見過ごしてしまった。

階段に気付かず、そのまま道なりに行くと、「寶壽」という小さな看板を出している店があった。店先に男の人がしゃがみ込んで、ペンチや金槌で何かしている。作っているのか修理しているのか壊しているのかすらよく分からない。

中に入ってみるとアンティークというかまあ、古道具屋ですかね。いろいろと細々したものが並べてある。中でも目を引いたのが。すべすべしたの、ごつごつしたの、黒いの、白いのと、いろんな石がそれぞれ小さな飾り台に載ってる。台は手彫りらしく、ひとつひとつ石の形に合わせて、底がぴったりと収まるように削ってある。そのぴったり具合が無性に気になるので、思い切って買ってしまった。日本で見てたら買わないだろうね(笑)。でも気に入ってる。


左:バス停のある通りへ下りる階段で、来た道を振り返る。 右:廃屋。

このまま道なりに進んでもバス停のある通りには出ない事に、店を出たところでようやく気が付いた。引き返して、階段で遊んでる子供の邪魔をしつつ下りて行く。バスがすぐ来なかったらタクシーにしよう、と話しているところにバス到着。瑞芳駅に戻る。

十分までの往復切符を買って、滝見物に出発。

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