U.S. Comedy Arts Festival
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The Entire Looney Reunion -- 米HBOで放映
 
 
忠実なる文書化:
Bonnie Rose (MrmmBongo@aol.com)
 
編集、素晴しいスクリーン・ショット、ウェブ・ヴァージョンとスパムのおかわり:
Garrett Gilchrist (AmbushBug4@aol.com)
 
 日本語訳:
YamaRan (yamaran@anet.ne.jp)
 
Part One

番組が始まり、当然、ギリアムのアニメーションとともにタイトルが出る。 
"U.S. COMEDY ARTS FESTIVAL TRIBUTE TO MONTY PYTHON"
 

アニメーションでキャスト紹介 

---魚や蝶、ヌードの男等のイラストにパイソンズの顔写真が合成されている。 
ステージ上には安楽椅子5脚、エンド・テーブル2つ、ランプ、小さなソファとトランクがペルシャじゅうたんの上に置いてある。背景には、キューピッドの足、ミケランジェロのダビデ像と忍び寄る手の巨大な肖像画が掲げられている。超満員の客席では“業界の“VIPや俳優、コメディアン達が自分達のステイタスも忘れて、一ファンの「おいマジかよホンモノだよ」と目を輝かせていた。  

(アメリカ人コメディアン、ロバート・クラインがステージに歩み出てくる。拍手。)  

ボブ:どうもありがとう。1973年に遡ると、私は初めてのコメディ・アルバム「Child of the 50's」リリースの準備に取りかかっていました・・・1873年だったかな?スタジオでは同じレーベルのアルバム「Now for Something Completely Different」が進行中でした脚注・1。少し聴いてみましたが、私にはさっぱり理解できませんでした。数日後、映画「And Now For Something Completely Different」のプロデューサーの家で試写会があり、オウムのスケッチを観まして、皆さんと同じです、モンティ・パイソンに心を奪われました。まあ、中流階級の男たち、しばしば女装をして、日本語で「ゲイ・ボーイのドラゴン・ショウ」と翻訳された名前を持つ、英国男たちを好きになるのは難しい事ではありません。素材は時代とは関係のない理想型を狙い、その結果、私の14歳の息子のような、新しい世代のファンが次々と生まれています。その好例がこれ(手に手紙を持っている)です。Pythonlineというウェブ・ページに最近寄せられた、若いファンからの手紙です。

(手紙を読む)「モンティ・パイソンのホーリー・グレイルを観ました。The Breakfast Club以来、私が観た一番面白い映画の一つだと思います。他の映画も観たいのですが、TVシリーズがあると聞きました。これは本当ですか?すごいオーストラリア訛で言っている事が分かりにくいですが、この映画が本当に気に入りました。」  

・・・TVシリーズがあったの? 
(ボブ、手紙を置いてドラマチックにカメラを見る) 
これのことでしょう? 

クリップ 

  • BBCの地球の画面:「BBCは次のシーンがご家庭での視聴に不適格であることをお知らせします・・・」 
  • 裸でオルガンに向かうテリー・ジョーンズ 
  • 机の前のジョン・クリーズ「And now for something completely different」 
  • 最初のスペインの宗教裁判の一部 
  • 「And so on, and so on, and so on.」 
  • エリックのお話の時間:「ランプルツィーザーは小さなお店を持っていました・・・」 
  • 英会話の本を持ったハンガリー人・たばこ屋にて 
  • 魚のダンス 
  • 貝の上で踊るヴィーナス 
  • コニー・ブースの手をとって結婚を申し込むケン・シャビー 
  • 馬鹿歩きの最初の一こま 
  • 爆発するミセス・ニガーバイター 
  • 「And then・・・」 
  • 「ちょんちょん」の最後の60秒 
  • 「木こりの歌」の2番と3番 
  • 音楽に合わせた色々なバカ・ショット 
  • そして大きな足
  •  
     
     
    ステージに戻る 
      
    ボブ:それでは、レディース・アンド・ジェントルマン、the almost full Monty(訳中:“モンティ・パイソンのほぼ全員“と“ほとんど全裸(full monty)“を掛けてるワケ)です。 

    (彼らがステージに登場し着席する間、スタンディング・オベーション。 
    左から右へ、順に:エリック、テリーJ、テリーG、エディ、ジョン、マイケル。ロバート・クラインは一番左に座る。) 

    ボブ:皆さんをここにお迎えできて光栄です。ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、グループ結成のいきさつは? 
      
    (1人の声が飛び抜けて聞こえるまで全員で一斉に喋りだす。) 
      
     エディ:たしか僕が最初にジョンと会ったんだ。電車に乗っててジョンと会って、マイケルが検札してて、君たち、テリーとエリックはそこらの銀行襲ってた。あれは大列車強盗みたいな時代だった・・・ 
    マイケル:アンタだれ? 
    エディ:エディ・イザードです。 
    マイケル:こいつはメンバーじゃない! 
      
    (全員立ち上がって、パイソン・ネタを叫んで抗議する彼をステージから降ろそうとしはじめる。) 
      
    エディ:こうやって座ってワインを飲むなんて、30年前、想像もつかなかったよ・・・ 
    マイケル:うせろ、自分のネタ持って来い 
      
    (彼を押し戻し続ける)  
      
    エディ:待て、いいのか!池に知らない女が浮かんでたぞ!!! 
    (マイケルが彼にトマトを投げつける。 
    ようやく彼は去り、他のメンバーは席に戻る。脚注・2 
    エリック:やめた!  
    ボブ:本当に申し分けない、ここの警備が・・・笑い声と動揺がおさまるまで小休止としましょう。 
    ・・・ではお伺いしますが、グループ結成のいきさつは? 
      
    (再び全員同時に話しだし、誰が何を言っているのか分からない状態。 
    画面は陸軍大佐姿のグレアムのクリップに切り替わる。)

     
     
     
     
     
    クリップ 
    「この番組がもっと馬鹿馬鹿しくなることを警告する。私も番組の進行に全力を注ぐが、私自身は全く馬鹿ではない。」 

    ステージに戻る 
    ボブ:皆さんは6人組でした、ご存じのようにグレアム・チャップマンは1989年に他界されました。彼はこれが大好きだった事でしょう。彼は・・・ 
    マイケル:だろうね。 
    ジョン:でも彼は死んだ。 
      
    (一瞬の居心地の悪い沈黙の後、笑いが起こり、以下、次第に笑いが大きくなって行く) 
       
    ジョン:おっ死んだ。 
    マイケル:オダブツ。お亡くなりになった。 
    ジョン:おっ死にやがった。 
    マイケル:(彼の隣の空席に向かって)彼の席だ。 
    ジョン:(非情に)悲劇だね。 
    ボブ:私は彼に会った事がないのですが、彼はこれが大好きだったでしょうから、この場にいてくれたらと残念に思います。 
    ジョン:彼はここにいるよ。 
    マイケル:ああ、ここにいる。 
    ジョン:彼を持って来ているんだ・・・ロンドンから。 
    ボブ:彼を・・・持って来ているんですか? 
    ジョン:そう。ここに置こうか? 
    ボブ:お願いします! 
    ジョン:グレアム・チャップマン。 
      
    (ためらいがちな拍手の中、執事脚注・3)が金色のお盆に金色の骨壷を載せて登場。 
    ボブとパイソンズの面々も拍手している。2テリーのソファの前、ラグの上に置かれたトランクに執事がそれをどすんと置く。テリーGが執事に、若くてきれいに髭を剃った、笑顔にトレードマークのパイプをくわえたグレアムの顔写真を切り抜いたものを手渡し、執事はそれをトランクの正面に張り付ける。これは番組の間ずっとこちらを見つめることになる。5人は席につき、マイケルは骨壷に向かって指をふる。) 
      
    マイケル:おとなしくしてろよ。

     
     
     
     

     

      


    脚注・1:「Now for Something Completely Different」というタイトルのモンティ・パイソンのアルバムはない。しかし、ロバート・クラインの「Child of the 50s」というアルバムは、ある。少なくともこうして彼は自分の仕事を正当化している。 戻る

    脚注・2:エディ・イザードは自らの権利において、自らのウェブ・ページを持ち、ドラッグ・ユーモアに良心の呵責を感じない、英国のコメディアンらしい。もちろん私は彼の事など聞いた事もないので、私には関係のないことだが。(訳注:エディ・イザードは、映画「ベルベット・ゴールドマイン」や「アベンジャーズ」にも出演しています。) 戻る

    脚注・3:「執事」の他にマトモな呼び方は無い。エンド・クレジットにも載っていない。私の読みでは、ドクター・チャップマンの夫、デイビッド・シャーロックではないかと思うが、シャーロック氏の顔を知らないのではっきりとは分からない。(訳注:Garrettの"読み"は当てにしない方がよろしいかと・笑) 戻る


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